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祇園祭の由来

夏らしく、民話としてつたわる笠間のお祭りの話を。

昔、下野国小貫村の村人は、天王様という神様を祀っていた。あまりにも掟が厳しく、守らなければ祟りを与えたため、それを恐れた村人は、ご神体を菰(こも)に包んで、川に流した。その菰が、石井村に流れつく。光を放った菰を村人がひしゃくですくい上げたところ、ご神体が出てきたので、すくい上げた者の家の前にお祭りをした。しかし、不思議な力があるため村人は恐れるようになり、毎年くじを作って、1年ずつご神体を預かることにした。その家を「当屋」とよび、天王様は毎年、当屋を旅するようになった。

笠間に城下町がつくられると、殿様が石井の村人を町に住まわせ、大町に天王様の社をつくって「牛頭天王」としておさめた。その後、ある町人の夢に天王様が現れ、「年に1度ぐらいは石井の社に帰りたい」と訴えていたことから、大きな神輿に天王様をおさめ、お祭りの日に石井まで里帰りをすることになった。

これが、祇園祭の発祥である(出展『笠間の民話(下)』。何百年も笠間の守り神であった天王様が、いつまでも、無事に、年に1度の里帰りが出来ることを祈ってやまない。 *2022年笠間の八坂神社祇園祭は、7日のみ台車等での神輿渡御があります。





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