年末の風物詩の一つに「忠臣蔵」がある。主君の無念を晴らした義士の物語は、現代でも心に響く美談だ。「その志を受け継ぐために発足したのが、笠間義士会です」と話すのが、義士会代表で笠間稲荷宮司の塙東男さん。もともと、浅野家は笠間藩主であり、赤穂に転封して58年後に討ち入り事件は起こった。義士の中には、笠間出身者が数名いた。その縁で、笠間では昔から、赤穂義士を偲ぶ活動が行われていたが、昭和5年に笠間義士会が正式に発足している。
「毎年、討ち入のパレードを行った後に、そば講と言って、そばを食べながら、歴史の勉強を続けています。これからも、大石内蔵助のリーダーシップや義士の報恩至誠の精神を伝えていきたい」と同会のメンバーで、ふるさと案内人の根岸博司さんは話している。
昨年も、12月14日にパレードが行われた。義士の思いが、コロナで不安な気持ちを吹き飛ばしてくれるだろう。
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