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三所神社の四神旗

 神とは、古代から信仰されてきた天の四方を司る神獣で、東の青龍・南の朱雀・西の白虎・北の玄武の事。いわゆる四方の守り神で、日本の歴史には「青龍刀」「白虎隊」「朱雀門」「玄武岩」など、この守り神にちなんだものが、数多く登場する。

 井筒屋から大町通りを北に進んだ三所神社には、その四神が描かれた四神旗(しじんき)が、古くから保管されている。室町中期の文明9(1477)年に、当時の笠間城主であった笠間綱が、神社を修復した際に、その完成を記念して奉納したものとされていて、県内でも貴重なものである。現在は市の文化財に指定され、この10月に一般公開された。

 絹本著色(けんぽんちゃくしょく)といって、絹の上に色絵具で描いたもの。数百年の時を経ても、青、白、朱、黒が鮮やかに感じられ、特に玄武は、亀と蛇が一体となった迫力満点の絵だった。笠間の総鎮守である三所神社の儀式の際に拝殿に掲げられるというこの四神旗、今も、笠間の街を四方から守っているのかもしれない。


写真:左から青龍、朱雀、白虎、玄武

四神旗

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