稲田神社は、
かつて新治の郡(現在の笠間市・桜川市・つくば市のあたり)の中心の場所にあり、
多くの人々の拝礼のまとであったようだ。
神社の敷地も今よりもずっと広かったと聞く。
グーグルマップで、稲田神社奥の院を検索すると、
本殿から車で約1㎞離れた北西の場所にあることがわかる。
民家や畑の間を通って奥の院入り口に着くと、
ここを管理されている方の庭先に
「奥の院参拝の方はご自由に駐車してください。」
と立て看板がある。
なにかとてもあたたかい気持ちになれる看板だ。
奥の院の入り口左手には、小さな三枚の棚田のあとが残っている。
また、伝説にある好井の泉(しみずのいずみ)は、水がこんこんと湧いている。
むかし、土地の若者が泉の水を汲もうとしたところ、
椎の木のところに立つ女の人の姿が水にうつり、
「私はスサノオノミコトの妃クシイナダヒメです。
長いことこの稲田の地にとどまっていますが、
どうかここに私の父母のほこらをつくり、
私たち夫婦のお宮をつくり、
そして好井の水で酒をつくり、
私に捧げてください。」
といいました。
棚田で作った米と好井の泉の水でお酒をつくっていたことが、
体感できる場所です。
境内には、スサノオノミコとクシイナダヒメのお宮、
少し高い場所から見守るように、父のアシナツチ、母のテナツチの祠が祀られている。
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