天神社を歴史コラムで紹介したいと取材に伺ったのが、
昨年末の12月28日、とても寒い日だった。
ちょうど、氏子さんたちが正月の注連飾りを新しくするなどの
準備をされていた。
拝殿に上がらせていただくと、普段は閉まっている拝殿正面の
突き出し戸が開いて、中は明るかった。
先ず目にとまったのが、拝殿内の長押(なげし)掲げられていた
扁額(へんがく)、奉納額、絵馬額などであった。
二枚ある女性たちが描かれている絵馬額は、大原の上市原や
小原の地名と複数の女性の名前が願主として記されている。
明治期に奉納されたものである。
若い女性たちの当時の日本髪や着物の様子が、
顔料も色鮮やかに残されていてよくわかる。
針子とも記されているが、天神様に何か上達を祈願したものだろうか。
興味深い。
次回は、市指定文化財になっている扁額などを紹介したい。
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