観音さまが祀られている三十三か所の寺院を巡礼する坂東(関東)観音巡り。
鎌倉時代初頭から綿々と続いている。
範囲は現在の神奈川、群馬、埼玉、東京、栃木、千葉、茨城の一都五県にまたがっている。全長1300キロ。車や電車のない時代は徒歩である。
笠間には、二十三番札所がある。
井筒屋からすぐ近くの佐白山正福寺だ。
かつては笠間城的場丸の向かいの笠間百坊にあった。
そのため、巡礼者は城門で通行手形を見せる必要があった。
天保年間に創業した井筒屋旅館では、宿泊の巡礼者に通行手形を発行していたという。
正福寺のご本尊は、木造十一面千手観音菩薩坐像である。県指定文化財になっている。
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